フリーランスはタダの仕事をやるべきか?

フリーランスをはじめてまる5ヶ月が経った。

まぁ、最初はどうなるかと思った(三ヶ月仕事がなかった)。

あてにしていた人から全く連絡がなく、いままでの自分は「会社」という箱にいるから、活躍できているように見えただけで、

一人でお金を稼ぐというのはとても難しいことだと思い知った。

 

それにしても、サラリーマン時代の私を含めて、

その「箱」にいて、大したこともないのにお金をもらっている人が、ほとんどだという事もわかって来たりする。

 

さて、初期の勇気を出しての新規営業が功を奏し始めて、ボチボチ仕事がもらえるようになってきたのだが、

実はいままで2回、「プレゼンの企画を手伝ってほしい」という依頼があり、「プレゼンに勝てなかったから、ギャラは無い(=0円)」と、打ち合わせに行ってから、もう一個はプレゼンの結果が出た後に言われた。

 

驚いた。そんな考え方ってあるんだー!

そしてかなりショックだった。

そんなレストランで注文をして、「マズいから払わない」とか、

美容師に髪を切ってもらって「似合わないから払わない」とか、

そういうたぐいに近いと思う。

 

そんな失礼な話があるかよ!

こういう話は、だいたい「箱」にいる意識の低い人からやってくる。

 

こういった、「仕事」と称するボランティアもそうだが、

私のように広告の企画、アイディアという原価のかかっていないモノに対しては結構理解が得られにくく、

「アイディアだして」、とか「なんかいいこと思いついたら教えて」などといった、相談を装った企画出し、などももちかけてくる方に悪気はないのだろうが、結構頻繁に声がけされる。

 

私はその「アイディア」で飯を食おうとしているモノである。

何かを解決できるアイディアを出せるようになるまで、広告制作や代理店の現場で10年以上も修錬をしてきた訳だ。

 

正直、フリーランスになってから、ここの部分の理解や常識が共有できず、広告業界で仲間だと思っていた人とフリーになってから、疎遠になってしまいそうな人もいる。

 

勿論、これからの営業に繋がりそうな場合や、売り込みをして事前にノーギャラだと言われている場合、その案件を受ける事で自分の広告になるような場合、相手のお祝いなどに類する案件はノーギャラでも受けようと思うのですが、、、

 

ここらへんのリテラシーの噛み合ない人とは、正直、残念ですが、仕事はできないと思っていますが、私は間違っているのだろうか?

 

だって、仕事って、その人の「時間」と「稼働」にお金が払われるべきだと思うんだもの。

その大大前提がなくなったら、それって「仕事」でなくて何?と思ってしまうのです。

 

、、、とまぁ、愚痴というか変な記事になってしまったけど、

とどのつまり同じ職業をしていて縁のある人に、そういう考え方の人がいるということがとてもショックだったのです。

 

米国版の佐村河内事件、『ビッグアイズ』レヴュー

画家である奥さんと、画商である旦那さんの夫婦…の話、、、

って、そのままビジネスタッグを組んでいればいいのに、

旦那さんが「自分の描いた絵だ」ということにして、

彼が人気画家というこことになっている。

つまり奥さんは旦那さんのゴーストドローワー(でいいのか?)ってこと。

旦那は絵の才能はないが、人たらしで口がうまく、商才がある。

奥さんは、彼に逆らえず、彼が名声を得るための絵を描く。

そんな夫婦がどのように出会い、そのあとどうなっていくか、という話。

 

そして思う。

「こういう旦那のようなやつ、どこの世界にも、いるよな」と。

自分のやった事にして、口八丁だけで生きている。

なのに肩書きはクリエイターだ、と名乗る。

 

本当に才能のあるクリエイターでも売り込みができなければ、

運がなければ、誰かが偶然に見つけてくれなければ、

深海にいるシーラカンスのように、誰かに見いだしてもらえるまで深い明かりのあたらない海の底で、ただじっとして、死ぬまで暗い海の底で、存在も知られずに泳ぐしかないのだろうか。

 

ただ一つ感じたのは、創作活動というものは、本来「魂」で行うものであるということ。

 

魂の無い、浅ーい人間ってちょっと話をするとわかるものだ。

 

自分は一度離れた業界で再度、フリーランスとして試そうとしている。

半年間3件しか仕事がもらえなかったが、あきらめずに営業をしてまわり、ようやく少しずつ仕事がもらえるようになってきた昨今。

 

そして、難しく思うのは、仕事に魂を吹き込む時間と営業に×時間のバランスの取り方。

 

理想は、自分の仕事や仕事をした人が(この映画の場合は『絵画』)自分の営業をしてくれること。

どうしたら、そういう状況になるのか、今試行錯誤中。

 

ただ、クリエイターで居続けることに必要なこと、それは、

その創作活動が好きである事。これはイチバン大事。

 

 

 

 

 

コアラ最強論

最近知った事。

動物の中で、ユーカリを食べるのはコアラだけ。

なぜなら、ユーカリには毒があるから。

コアラは、ユーカリの毒でいわばラリッってる状態で生きている。

 

もっとスゴいのは、コアラは「赤ちゃんの時にお母さんのお腹の中で、お母さんのウンコを食べて、ユーカリ毒に慣らしていく」のだそうだ。

すげえ、コアラ。敵無しだ。

 

「糞食らえ!」「はい、食べます!」的な。

 

追っかけて追っかけて獲物をハイエナに横取りされたりするライオンよりも、

動物の王様とは、

戦わずして、勝っている状態を作っているコアラが最強なんじゃないかなぁ?

 

これは、仕事の上でも恋愛の上でも一緒で。

「誰もがやりたがらない仕事を、脳を麻痺させてやる。競合相手なし」

「誰とも付合えない何かしらの事情がある人が好きで仕方がない。」

 

ニッチ戦略が上手い隙間産業家。

ド変態。

どっちかになるのも「戦わずして勝つ」には良いのか?

 

広告関連のフリーランスで飯を食う事に決めた私だが、

肩書きはニッチであればあるほど良いのであれば

「アラフォー 変態 広告とかちょっといいことをたまにいったり企画するマシンとして動くオバさん」

 

的なキャラクターで売る、という事なのだろうな、と思った。

そんなことを請求書を発行しながら考えた今日。